Looking Back with Music

　この曲がなければ、 バディ・ホリーの「ノット・フェイド・アウェイ」(Not Fade Away)が 作られることはなく、当然、ローリング・ストーンズのアメリカでのデビュー・シングル も別の曲になっていた。ロックン・ロールの歴史にとって大変重要な曲であることは間違いありません。
　黒人歌手ボ・ディドリーが、自分の名前をタイトルにしたデビュー曲として、 「アイム・ア・マン」(I'm A Man)とのカップリングで発表し、両曲をいきなりR&Bチャートのトップに送り込みました。
　殆どワン・コードのメロディーを、強烈なビートとマラカスにのせて繰り返す、 おそろしくシンプルな曲なのに、１度聴いたら、忘れられない不思議な魅力(魔力？)があります。
　冒頭にも書いたように、この曲のリズムは、さまざまなアーティストに影響をあたえ ジャングル・ビート、又は、ボ・ディドリー・ビートと呼ばれています。
　ボ・ディドリー自身は、主にR&Bチャートでのヒットが多く、ポップ・チャートでの大ヒットがあまりないため、 同時代の黒人歌手チャック・ベリー 、リトル・リチャード 、ファッツ・ドミノ などより過小評価されていると思います。
　特に、日本では、上記三人に比べると残念ながら知名度は少ないかもしれません。
　ちなみにバディ・ホリーもこの曲をカバーしていて、イギリスではホリーの死後に大ヒットしています。
(SEPTEMBER 25, 2011)