Looking Back with Music

収録曲
1. Love and Mercy
2. Walkin' the Line
3. Melt Away
4. Baby Let Your Hair Grow Long
5. Little Children
6. One for the Boys
7. There's So Many
8. Night Time
9. Let It Shine
10. Meet Me in My Dreams Tonight
11. Rio Grande

　ブライアン・ウィルソンは1960年代の中期に ザ・ビーチ・ボーイズのリーダーとして アルバム「ペット・サウンズ」(Pet Sounds)や シングル「グッド・ヴァイブレーション」(Good Vibrations)で 音楽活動の頂点を極めましたが直後のアルバム「スマイル」製作中のストレスなどから 体調（主に精神面）をくずして一線から引いた形での活動に入ってしまいました。
　1970年代の後半から徐々に体調を取戻し遂に1988年に、この自身初のソロ・アルバムで復活を遂げました。
　1960年代前半にブライアンの代名詞でもあった、 きれいなファルセットのヴォーカルこそなくなってしまいましたが 全曲にブライアンのポップス・センスが感じられ完全復活と言ってもいい素晴らしいポップ・アルバムになっています。
　1曲目はブライアン・ワールド全開な「ラヴ・アンド・マーシー」で、 このアルバム以降のブライアンの代表曲となる名曲です。 聴いていると心が優しくなります。
　2.「ウォーキン・ザ・ライン」のポップ感も最高で、 1960年代のアメリカに連れて行ってくれます。
　3.「メルト・アウェイ」は不思議な打楽器の音が響くドリーミーな曲です。
　5.「リトル・チルドレン」は元気いっぱいの曲。
　8.「ナイト・タイム」はサックスをはじめブラスが気持ち良く鳴り響き夜の雰囲気を出しているスリル満点の曲です。
　9.「レット・イット・シャイン」はアカペラのコーラスが印象的な、 E.L.O.（エレクトリック・ライト・オーケストラ） のジェフ・リンとの合作曲。
　10.「夢で逢いましょう」は ウォール・オブ・サウンド の極致。
　ラスト「リオ・グランデ」は組曲になっていて実験的でありながらポップスの王道を行くという 「ペット・サウンズ」「スマイル」を彷彿とさせる内容です。
　この後もブライアンは勢力的に活動を続け2004年には 幻だった未完の「スマイル」Smile を最新技術でレコーディングして完全な形で発表しています。
(Feb 19, 2012)