Looking Back with Music

　「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」(With or Without You)に続くU2、1987年２曲目の全米�ｂPヒット曲です。
　この２曲を収録した5thアルバム「ヨシュア・トゥリー」(The Joshua Tree )も大ヒットしてアイルランドを拠点に活動していたU2は世界的な人気バンドになりました。
　タイトルを直訳すると”私は探しているものを、まだ見つけていない”となります。 この頃のボノの書く曲にはメッセージ性の強いものが多いですが、この曲は歌詞の内容からしてボノ流ゴスペルと言った感じです。
　サウンド面ではソウルフルなボノのヴォーカルと共に、もう一つのＵ２の特徴でもあるジ・エッジによるディレイ効果を生かしたギターが印象的です。
　１９９２年に発売された地球環境保全を訴えたコンピレーション・アルバム 「アースライズ〜ロックが地球を救う」(Earthrise) の１曲目にも収められました。
　前作「焔」(The Unforgettable Fire） に続きブライアン・イーノと共にアルバムのプロデュースを担当したダニエル・ラノワの影響なのか、 この辺りからアメリカのルーツ・ミュージックの要素を取り入れる傾向が強くなってきました。 その流れで参加したと思われる1988年発表のアメリカン・フォークの父＝ ウディ・ガスリー とレッドベリー のトリビュートアルバム FOLKWAYS〜アメリカの心〜」(Folkways:A Vision Shared A Tribute to Woody Guthrie and Leadbelly) に収録の「ジーザス・クライスト(イエス・キリスト)」(Jesus Christ)も個人的には気に入っています。
　そしてダニエル・ラノワがプロデュースした作品ということでは1980年代後半に、やや低迷していた感のあったボブ・ディランが1989年に発表したアルバム 「オー・マーシー」(Oh Mercy) は名曲揃いです。
　因みにU2と言うバンド名の由来について以前は”スパイ用の偵察飛行機の名称から”とされる説がありましたが、バンドメンバー曰く「あまり意味はない」そうです。 (May 1, 2016)