Looking Back with Music

　サム・ペキンパー監督による、映画 「ビリー・ザ・キッド／２１才の生涯」(PAT GARRETT AND BILLY THE KID) の中でも特に印象的な、老保安官が死んでゆく場面で流れました。 ビリー・ザ・キッド役はカントリー＆ウエスタンのシンガーとしても有名な クリス・クリストファーソン で、ボブ・ディラン自身もビリーの友達の不思議な雰囲気の少年？エイリアス役で出演していました。
　映画全体の音楽もディランが担当し、この曲が収められたサウンド・トラック盤も発売され、 ディランのオリジナル・アルバムとして位置づけられています。
　曲・詩共に感動的なバラッドで、特に歌詞は、難解と言われるディランにしてはめずらしく、 死んでゆく保安官の思いをストレートに表現していると思います。
　曲自体が素晴しいこともあって、いろいろなアーティストによる名演がありますが、 シングルとして発売されたレゲエ風味のアレンジがいい感じな エリック・クラプトンのヴァージョンや、 ロジャー・マッギンとジーン・クラークという ザ・バーズの二人によるライヴ・テイクは特に素晴しいです。
　他には、ディランを豪華キャストで演じた 映画「アイム・ノット・ゼア」(I'm Not There)のサントラ に収録されたアントニー＆ザ・ジョンソンズのピアノ・ヴァージョン、 映画「リーサル・ウェポン２　炎の約束」(Lethal Weapon 2)のサントラ に収録されクラプトンもバックで参加した女性ジャズシンガー、ランディ・クロフォードのヴォーカルも心に染み入ります。(March 6, 2011)