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ア・ソング・フォー・ユー
A Song for You
カーペンターズ
The Carpenters

1972年発表

収録曲
1. A Song for You
2. Top of the World
3. Hurting Each Other
4. It's Going to Take Some Time
5. Goodbye to Love
6. Intermission
7. Bless the Beasts and Children
8. Flat Baroque
9. Piano Picker
10. I Won't Last a Day Without You
11. Crystal Lullaby
12. Road Ode
13. A Song for You (Reprise)

 1970年代を中心に活躍したリチャードとカレンの兄妹デュオグループ=カーペンターズの4thアルバム。
 収録曲の曲調はヴァラエティに富んでいて名曲揃いですが特にアナログ盤でのA面にあたる1曲目から5曲目までの流れは圧巻です。
 1曲目はアルバムタイトル曲です。  オリジナルのエモーショナルなレオン・ラッセル とはまた違ったイントロなしのカレンのヴォーカルが心に沁みます。 リチャードのドラマティックなアレンジとコーラスも見事です。 他にも多くのアーティストにカバーされている名曲ですがグラミー賞の最優秀男性R&Bボーカル賞に輝く レイ・チャールズのヴァージョン も忘れられません。
 2.「トップ・オブ・ザ・ワールド」は後にシングルカットされ全米1位にもなっているカントリー・タッチのカーペンターズの代表曲の一つです。 日本では本国より先にヒットし、このアルバムも当時は『トップ・オブ・ザ・ワールド』と言う邦題で発売されています。 また当時日本では多くのアイドル歌手がライヴやアルバム曲として英語や日本語でカバーしています。
 3.「ハーティング・イーチ・アザー」、こちらもシングル発売された全米第2位の大ヒット曲。 50'sのロックン・ロール・アーティストが多数出演した『ゴー・ジョニー・ゴー』『ハイティーン億万長者/ロックンロール・グラフィティ』 (いずれも日本では劇場未公開ながらTVでは放送されています。)にも主演したアイドル系ロックンローラー= ジミー・クラントン がオリジナルです。
 4.「小さな愛の願い」はキャロル・キングが自身のアルバム 曲として発表した曲のカバーです。 キングのヴァージョンと同様のピアノとエレキピアノのアンサンブルにドラムスを加え 間奏にはフルートを使うなどよりポップな仕上がりになっています。
 5.「愛にさよならを」は2曲目と同じくカーペンターズの多くのヒット曲を作詞作曲した リチャードとジョン・ベティスのゴールデンコンビによるオリジナルの名バラード曲です。 この曲の聴きどころはトニー・ペルーソによるハード・ロックばりのギターソロです。 リチャードは後に自信のソロ・アルバムでメドレーの中の1曲としてクラシカルなピアノ演奏ヴァージョンを収録しています。
 7.「動物と子供たちの詩 」、同名映画の主題歌で「スーパースター 」のB面としてシングル発売されスマッシュ・ヒットしました。 5曲目と同じリチャードのソロ・アルバム に感動的なインストルメンタル・ヴァージョンで収録しています。
 9.「ピアノ・ピッカー」映画音楽の作曲家としても有名なランディ・エデルマンの作品でエデルマンのソロ・アルバムにも収録されています。
 10.「愛は夢の中に」、作詞作曲はポール・ウィリアムスとロジャー・ニコルズ。 カーペンターズは過去にもこのコンビの「愛のプレリュード 」「雨の日と月曜日は 」を取り上げ、いずれも大ヒットさせています。
 アルバムの最後をはタイトル曲のリプライズで締めくくっていることからコンセプト・アルバムの様相も窺えます。
 結果的には2、3、4、5、7、10と計6曲のシングル・ヒットを産み出したことになりますが、 それを抜きにしても個人的にはこのアルバムこそがカーペンターズの最高傑作だと思います。
(April 03, 2016)

[ファースト・アルバム]
[超豪華アーティスト共演]
[エリック・クラプトン参加]
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[名作『つづれおり』に続く]
[サード・アルバム]
[ロード・ムービーの秀作]
[未DVD化作品]
[アイドル・シンガー]
[ジミー・クラントン]